デジタル声優アイドルグループ・22/7(ナナブンノニジュウニ)の割り切れない魅力を語る【デジタル編】

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この記事はデジタル声優アイドルグループ・22/7(ナナブンノニジュウニ)のキャラクターについて記述していく【デジタル編】です。【導入編】の続きという位置付けになっているので、合わせてお読みいただくと内容がわかりやすいかと思います。

 

22/7(ナナブンノニジュウニ)とは……

秋元康×Sony Music Records×Aniplexがタッグを組んだデジタル声優アイドルグループ。20161224日に全国応募10,325名の中から選ばれた11名で結成。20179月にデビュー。デビューシングルはオリコンウィークリーチャート初登場10位、セカンドシングルは初登場8位を記録。アニメ化も発表されており各界から注目を集めるアイドルグループ。 

DISCOGRAPHY | 22/7(ナナブンノニジュウニ)「理解者」より引用

 

 【導入編】においても「”デジタル”の展開」という名目で書いていますが、22/7の二次元展開はキャラクターたちの3DCGモデルを用いた活動が中心であり、様々なメディアでその活躍を見ることが出来ます。

キャラクターの独立性、実在性の高さは22/7の特徴ですが、勿論その背後には演者であるキャストの存在があり、彼女らの演技がキャラクターを形作っていることは言うまでもありません。矛盾するようですが、実在性がありながらも、構造上それらは決定的にフィクションであることが約束されています。

この”演技”がいかに出力され編集されるのかはメディアによって大きく異なります。細かなニュアンスの違いでもリテイクが入るメディアもあれば、キャストのアドリブの領域を広く取るものもあるでしょう。その幅はキャラクターの振る舞いに影響し、必然的に彼女達の見え方も変わってくる訳です。それは行き過ぎるとキャラクターの”ブレ”に繋がる危険性を孕む一方で、キャラクター理解の幅と奥行きを広げる試みも可能になると言えます。

この記事は【デジタル編】ということで、22/7のデジタル展開においてキャラクターたちが登場する各種メディアを紹介しています。実際に動いている姿を見ることで、プロジェクトだけでなく、キャラクターたち一人ひとりの魅力を感じていただけるのではないかと思います。

 

 

アニメーション (「あの日の彼女たち」)

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22/7の特徴として3DCGモデルでの活動を挙げてきましたが、彼女たちはアニメーションにも登場します。時期は未定ですがアニメ化が決定しており、「けいおん!」で知られる堀口悠紀子氏がキャラクターデザインを手がけ、Aniplex傘下のCloverWorksが制作会社となることが明かされています。

本編アニメとは別に「キャラクター紹介PV」として、同スタッフが手がける『あの日の彼女たち』というショートムービー制作されています。現時点で8エピソードがYouTubeの公式チャンネルで公開されています。

尺は1分程度と短いものの、リアルな質感で以ってキャラクターの日常を描いた密度の濃い映像です。キャラクター紹介PVとなればデフォルメされた個性を前面に押し出した映像が期待されますが、それとは真逆の静謐な人間らしさを感じさせるキャラクター描写です。普段アイドルとして偶像を演じる彼女たちの、人間らしい部分を描いているのではないかと思います。作画、演出、音響等いずれも素晴らしく、本編アニメでもこの品質が維持されれば間違いなく名作になるはずだと期待出来ます。

 

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全部見ても10分程度であり、22/7の多様なコンテンツの中でも入り口として非常にオススメです。「見ればわかる」は反則な気もしますが、これは本当に実際に見るのが早いと思います。本来は一つ一つ取り上げたいところですが、ここでは簡単な紹介に留めさせていただきます。 

 

音楽・MV

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楽曲については【音楽編】で取り上げたいと思いますが、22/7からは3枚のシングルがリリースされています。表題曲にはそれぞれミュージックビデオがあり、キャラクターによるダンスや劇中劇を見ることが出来ます。

3DCGモデルがダンスをするのは今や珍しい光景ではありませんが、モーションキャプチャを使う場合はプロのダンサーを起用するのが大半のようです。しかし22/7ではキャストがダンスの動きも担っており、キャスト固有の仕草や立ち振る舞いが垣間見える作りになっています。3rdシングル『理解者』の初回限定版にはミュージックビデオのメイキング映像が収録されており、モーションキャプチャ撮影の過酷さが見えてきます。

劇中劇はいずれもストーリー仕立てで、楽曲毎にキャラクターたちの雰囲気も異なります。キャラクターたちの実在性の高さも手伝い、キャラクターたちがミュージックビデオの脚本に合わせて演技をしている、といった理解が出来るのではないでしょうか。  

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(CHARACTER | 22/7(ナナブンノニジュウニ)より転載)

各ミュージックビデオでは、西條和さん演じる滝川みうが重要なポジションに据えられています。各メディアでの彼女を追いかけていくと内気で人見知りな性格が見えてきますが、そんな彼女が主人公的な役回りを担っているのが、22/7というグループの魅せ方であり特色でもあるように思います。偶像としての煌びやかな存在というより、どこか生き辛そうで弱さも抱えた人間らしい存在というのが、特に”デジタル”活動において描かれるアイドル像なのかなという気がしています。

歌唱に関しては、良くも悪くもキャラクターが歌っている、キャラクターソングのような印象は薄いと言えます。前述の「あの日の彼女たち」でも顕著ですが、記号的なキャラクター造型を避けているように受け取れます。楽曲はキャラクターにもキャストにも共有されるメディアであるため、扱いは難しい部分がありそうです。

 

テレビ(「22/7 計算中」) 

22/7における”デジタル”活動の中でもとりわけ特徴的なのが、キャラクター達が地上波放送の冠番組を持っているということです。

2018年7月に放送開始した『22/7 計算中』は、お笑い芸人の三四郎がMCを務めるバラエティ番組です。アイドルが様々な企画やロケに挑戦したり、スタジオでトークをしたり……と、ここだけ聞けば良くあるバラエティ番組ですが、そのロケやトークをしているアイドルというのが3DCGモデルのキャラクター達なのです。MC2人と同じ空間でキャラクターがトークを繰り広げている光景は、しばらく異様に映るかもしれません。

キャストの話ではMC以外に台本は殆どなく、基本的にアドリブで進行しているとのこと。キャラクターのイメージを崩さぬよう演じることの難しさを、キャストは口々に語っています。キャストのバラエティの得手不得手がダイレクトに反映されており、積極的に発言するキャラクターと大人しめのキャラクターで分かれている点は課題かもしれません。しかし収録を通じてキャラクターの立ち位置が変化するナマモノっぽさは、従来のキャラクターコンテンツでは味わえない要素として異彩を放っています。

バラエティとして真っ当に面白いですし、キャラクター同士の絡みも見えてオススメのコンテンツです。毎週土曜日23:00よりTOKYO MXにて放送中です。視聴環境がない、または見逃してしまったという場合は、毎週火曜日更新のAbemaTVが最速配信となっているのでこちらがオススメです。最新話は1週間無料で視聴出来ます。 

 

YouTube(バーチャルYouTuber)

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22/7のキャラクターはそれぞれがYouTubeのチャンネルを持っており、バーチャルYouTuberとして動画投稿を行なっています。

投稿頻度はキャラクターによってまちまちですが、「歌ってみた」動画やゲーム実況動画などの定番メニューから、各キャラクターの個性を引き出すような動画もあり、バラエティ豊かな内容になっています。キャラクター同士でコラボするケースも多く、関係性など含め、肩肘張らず気軽に楽しめる映像です。

ある程度台本は用意されているようですが、アドリブの余白も感じられます。基本的に一発撮りらしく、仮にカットが掛かった場合でもテイク2といった形で失敗は隠蔽されていません(視聴者からの見え方)。ふとした拍子にキャストの素が垣間見える場面もあり、制約が緩くアドリブの領域が広いメディアだと位置付けられるでしょう。

編集済の動画を投稿していく純YouTuberのスタンスですが、リアルタイムでの生配信などの試みも今後あるかもしれません。放送トラブルで流れてしまいましたが、以前は有名バーチャルYouTuberとのコラボ配信等も企画されていました。その場合はさらにアドリブの領域も広がると言えるでしょう。

 

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キャラクターの中でも藤間桜は他キャラクターよりも先行してYouTuberとしての活動を行っており、チャンネル登録者数は3万人を超えています。藤間桜は帰国子女という設定であり、キャストの天城サリーさんもロサンゼルス出身のネイティブスピーカーということで、海外ファンに向けた英語での動画も数多く投稿しています。彼女の活躍で海外でも22/7の認知度は高まりつつあるようです。

 

SNS

22/7には公式Twitterアカウントがありますが、それとは別に、キャラクター達がそれぞれのTwitterアカウントを持っています。前述のバーチャルYouTuberとしての活動開始と同時期にアカウントも誕生しました。

YouTubeへの動画投稿があれば連動してTwitterアカウントで告知されるようになっています。その他にも、キャラクター同士がリプライを飛ばし合って絡んでいたり、ハッシュタグを付けてテレビ番組の実況をしていたりと、実在性、リアルタイム性を感じられる仕掛けもしてきます。

特に明言はされていませんが、アカウントを動かしているのは担当のキャストだと思われます。SNSへの投稿は推敲が可能であり、他のメディアで見られる突発的なリアクションとはまた性質が異なります。その意味では、キャストが描くキャラクター像が誤差なく現れていると見ても良いのかもしれません。

 

おわりに

以上、【デジタル編】と称して、キャラクターとその活動場所に着目して紹介してきました。

多方面メディア露出で面白いのは、キャラクターの性格やパーソナリティが活動を通じて徐々に見えてくる点だと思います。メディアによってはそこにキャストらしさが加わり、それがキャラクターを再生産するという化学反応も起こり得ます。二次元と三次元で独立しているようで、しかし表裏一体であるが故に生じる絶妙な揺らぎが、先の読めない可能性をも見せてくれるのです。

小難しい話も多くなりましたが、キャラクターたちは可愛らしく魅力的なので、色んなメディアで実際に活躍している姿を見て欲しいです。キャストに興味が出てきたという場合は【声優アイドル編】も合わせてご覧いただければと思います。それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。

 

■関連ページ

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22/7 ミュージックビデオ - YouTube

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